| 小井土: |
家づくりは、生活そのものを設計する方法論ですね。家そのものだけを考えてつくったらうまくいきません。吉田先生は、それを我々に一生懸命教えてくれました。 |
| 吉 田: |
隣家の建っている土地に家を建てる場合、まず最初に隣家の窓がどこにあるか、どう配置されているのか、調べなくてはいけません。お隣さんの窓の位置を考え、自分の家の窓は一間分ずらして設計するだけで、ずいぶん違います。お隣に黙って、自分の家のことだけ考えて家を建ててしまうから、窓が開けると丸見えになったり、日当たりの問題でけんかになったりするわけです。
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| 小井土: |
我々も隣家との関係をとても大事に考えています。工事期間も、1日の仕事が終わったら周辺道路や近隣まできちんと掃除することや、騒音などで隣近所に迷惑がかからないよう十分に注意して、近隣といい関係を保てる現場を心がけています。 |
| 吉 田: |
それは重要ですね。最近は職人の側も気にして、休みの日は作業をしないことも多いですが、それは当たり前です。むしろ、きちんと整理して帰るということ、これがとても重要です。
奈良に、すごい棟梁がいて、ここの棟梁は代々これを実践しているそうです。その棟梁は時間が来ると、自ら最初に掃除をはじめます。すると、棟梁がしているから、皆が真似して掃除をはじめるわけです。そういう実践的な教育を職人がやるべきなんですよね。教えられてやるのではダメ。自発的に掃除や整理をしようという思いが出てこないと伝わりません。教わってやっているうちはアカンです。 |
| 小井土: |
そういう教育を、職人に機会をとらえてやるようにしています。しかし、師事した親方によって職人の気質はずいぶん違うので、好き勝手する職人も中にはいますね。ただ、最近の職人は、仕事を確保するためにやるべきことがわかっているので、教育すればきちんとできるようになります。いくら腕がよくても、昔気質の職人では、これからはだめです。 |
| 吉 田: |
なかなか難しい問題で、最近の若者は、年寄りの言うことを聞きません。満員電車で平気で足を伸ばしているような、自分のことしか考えない人たちが増えていますね。大切なのは、思いやりなんですがね。
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