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四季を通じて温度差を感じない家
クーラーは居間に1台だけ。
「夕方、日が沈んだ後、部屋の空気を冷ますのに使います。今年の夏はとくに暑かったから、数日使いましたけど、それ以外の日は窓を開けてよしずで日光を防いでいました」と奥様。
このあたりは谷が東西に走っているので、東風、西風が気持ちよく入ってきます。
「2階の窓は南だけなので、暑い日は1階と2階で1〜1.5度くらい温度が違ってましたね。建てる前に、そこまで読み切れればなお良かった」とご主人。
空気がよく流れるように、家は居間を中心にオープンな間取りになっています。
冬、バスルームに行ったとき「寒い」と感じることがなければ、夏、納戸を開けても熱気がおそってくることはありません。
「冬が暖かいというのは、すごくよくわかりますが、結露は一切ないないですね。目には見えないけど、無垢材や壁とかの調湿効果がかなりあるんでしょう。台風の時も家の中が湿っぽいということはなかったな」と、ご主人は振り返ります。 |

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思い出を形に残して
在来工法だからできたこと
いざ設計が始まり、少しずつ微調整を繰り返していくうち、ご主人はあることに気がつきました。
木造住宅の方が融通がきく、ということです。
「やはり見てみないとね。図面だけではわからないこともたくさんあるんです」とご主人。
工事が始まった途中でも、ここはこうして欲しいと依頼ができるのは、在来工法だからこそ。
言わなければ気づかなかったのに、現場の大工さんの方から、こうした方がいいのではと、直接提案されることもあったといいます。
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たとえば、2階のウォークインクローゼット。
奥様が嫁入り道具として持ってきたタンスを2竿ならべて置きたいと思いましたが、そのためには入口を15cmほどずらさないとダメだということになりました。
ダメならしょうがないとあきらめてしまいそうになるところを、強度に影響のない範囲で柱を少しずらすなどして、対応してくれました。 |
また、しまっておいた以前の家の大黒柱も梁などに使えないかとご主人はお願いしました。
強度がわからないため構造材には使えませんでしたが、キッチンのカウンターや各部屋の机にと、形を変えて残してくれました。
「ケヤキって結構固いから仕事する人が嫌がるんだけど、ちゃんとひいてくれてね。耐震など、どこのメーカーもさほど差はないでしょうけど、四季の住まいさんの家は、木の質感や、いい意味での無駄な空間が飽きさせない楽しさを感じさせてくれるんです」と満足げなご主人。 |
途中で設計を微調整をしても、実際に住んでみてわかることもある。
「洗面所の隣にすぐバスルームを造ったけど、できればその間に脱衣所があればよかった」とご主人と奥様は顔を見合わせます。
廊下側とキッチン側と入口が2ヵ所あるため、動線は非常にいいのですが、タオルや着替えなど物を置く場所が少なかったのです。
「予算と、敷地に余裕があれば」と、ご主人はそっと付け加えます。 |
思いがけないプレゼント
家に帰ってくるとすぐに靴下を脱いで裸足になっていますという、M様邸の玄関にはスリッパはありません。
県産無垢材の肌触りは、この上なく快適。
杉やヒノキは柔らかいので、小さな傷がつきやすいですが、それも家の歴史と、ご主人は居間でごろりと横になるのが日課となりました。 |
実はご主人、小児ぜんそくを幼い頃から患っており、夏など湿気の強い時期は薬を常用していました。
新築するまでは、毎年のように発作を起こし、ひどいときは布団で寝ることもかなわず、廊下の床に横になっていたと言います。
「そういえば、この前の夏は薬をもらいに病院に行かずにすんだね。もしかしたら、ダニや湿気を循環している空気が外に出してくれたのかなぁ」と改めて、エアパス工法が自分の体にとって良かったのかもと、ご主人はひとりうなずきます。 |
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楽しい家というのはその人の個性が表現されている家です。
同じ間取り、同じ木材。泥棒が目隠してても入れるような、そんな同じような家は面白味にかけるとご主人はおっしゃいます。
タンスを入れるために少しずらした柱。
食事の支度をしながら、奥様がふと見上げれば月が見える場所に作られた窓。
3畳の空間に作られた、部屋じゃないけど部屋のような空間。
遊び心を満たした家に仕上がったのは、ご主人の思いと職人の技だったのでしょう。
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